Text・・・水野

member・・・水野

 

 2016年春、「神の魚」と呼ばれるゴールデンマハシール、改めサハールという大魚を求めて、一月、南アジアの小国ネパールをさまよってきました。と、ここまで読むと、じゃあ「釣行記」じゃないの?って思われるかもしれませんが、これはあくまで雑記。そう、完全ボウズ。いや魚は少し釣ったのでほぼ完全ボウズ。まあこの際、そんな細かい問題はどうでも良い!負けた!私の完敗!モンスーンがまだ吹いていなくて、時期がすごく悪かったってのもあるけど、それも含めて私のリサーチ不足!でも、転んでもただで起きるような儂じゃないぜよ。また来年のGWに行っちゃるけえのお!それまで首長くしてまっちょれや!

 気をとりなおして(汗)。実は今回は釣りだけのために行っていたのではなくて、半月はトレッキングに充てていたのでした。目指したのはアンナプルナ!結果は見事登頂!しかも単独無酸素で!・・・BC(ベースキャンプ)に。で、でもでも、BCと言えども標高約4,200mですよ!?軽く富士超えましたよ!?私今なら、筑波山くらいなら初めから最後まで全力疾走で登って降りられる気がします。アンナプルナBCへ行く道で撮った絶景↓

 言い訳ではありませんが、これが見れただけでもネパール行った価値があるってもんです。ちなみに写真に写っているでかい方の山はアンナプルナ、ではなく、マチャプチャレ。誰にも登ることが許可されていない聖山です。カッコイイネ!

 トレッキングから戻った後は、やっと釣り。トレッキングで友達になったガイドの故郷近くの村に数日間滞在して釣ってみますが、全く反応なし。村の人も「サハールは1,2月後に来ないとダメ!」って言ってます。へとへとになってカトマンズに戻ってから、再びバスを乗り継ぎ、ポカラという、ツーリストの聖地に降りた私は、町外れにある静かな湖・ベグナス湖で1日1,200円の手漕ぎボートでエッセラホッセラ毎日ポイント開拓に勤しむようになりました。私は、サハールは魚体を観察するに、流れの速い河川が良いだろうと思っていたのですが、そして実際そうなのですが、どっこい実は湖にもいるんですね。その情報の出処は釣り人!ではなく、なんと登山家!それも日本唯一の14サミッター(世界に14つある8,000m峰を全て登りきった人)・竹内洋岳氏。ネットで調べたら、彼が立派なサイズのサハールを持っている写真が出てくる出てくる!彼は釣り好きでもあるんですね。そしてそんなりっぱなサハールを彼が釣ったのはベグナス湖!その情報は私にとって最後の希望に見えました・・・

 と、ここでいわゆる「持っている」人ならば、帰国1日前とかにポーンと釣り上げて、はい、ドラマチック!という展開になるのでしょうが、残念ながら私、持ってない!(モテない!)一週間、のらりくらり頑張りましたが、結局一匹のサハールもキャッチできず!悲しい!それでも、完全ボウズで終わるものか、と最終兵器・食パンを携え、小物用スピニングタックルを持った私は、湖畔でなんとか小さな魚を釣り上げ、完全試合を防いだのでした。

ティラピア!これはちょっと嬉しい。

日本のタナゴの仲間と思われる綺麗な魚。

サハールとの初対面は、釣りではなく、ベグナス湖畔の魚の朝市でした。

ボート上より。遠くにうっすらマチャプチャレ、アンナプルナを認めながら、ため息ひとつ・・・

 今回は残念でしたね!でも、初めて一人で一ヶ月も過ごした海外は刺激的な出会いに溢れてて、楽しかったですよ!また、絶対来ます!今度はもっともっといい時期に、もっともっと釣りが巧くなって。ナマステ!