member…末永 伊東 原田 小林 比留間 古屋 嶌村 石原 (敬称略)



text…比留間



<1日目沼津漁港>


私は子供の頃築50年を超えるトイレが外にある家に住んでいたのだが夜暗闇の中を一人でトイレに行くのがとてつもない恐怖であり、そんな暗闇の中一人でトイレに行ける両親がとても頼もしく私の目に映ったことを覚えている。


時が流れ私もとうとう法律的には大人の年齢となった。(※一浪丸のため) 

そんな私はこの夏かつて恐れていた暗闇が支配する沼津港にいた。

ただ子供の頃に私を支配していた恐怖は全く無くあの頃の恐怖はなんだったのだろう?とつくづく感じた。(小学校一年生の頃は六年生がものすごく大人に感じるが自分がなってみるとそうでもなく感じるアレと似ている。)


言うまでもなく今回沼津に来た理由は釣りであるので釣りを始める。

だがしばらく魚信もない時がただただ流れる。

だがその時部員の一人が小物だが一尾目を釣り上げた。当然周囲の士気も上がる。


私が鯵を釣り上げたのはそれから間も無くのことであった。

ほぼ初の海釣りで食べられる魚を釣り上げられ率直に嬉しかったがそれより今夜のメシが確保できたという安堵の方が大きかった。その後も何尾か名前が分からない魚を釣り上げ納竿となった。


そんな中一人別の場所でヘチッていた理学部の同期がチヌを釣り上げていた。三平以外がチヌを釣り上げているのを見るのは初めてであった。

そして帰りは事故もなく宿泊地まで到着した。


だが二日目にあんな出来事が起こるとは誰も予想し得なかったであろう。